Kabe Town Building Ome City Central Library

新しい街の風景を創る -河辺周辺地域のまちづくりの核となる施設-

PPPによる地域活性化事業

河辺タウンビルの建設を含む「河辺駅北口整備事業」は、青梅市と財団法人 東京都新都市建設公社の相互協力による事業として実施され、2008年3月をもって完成した、官民協力(PPP=パブリックプライベートパートナーシップ)による地域活性化事業です。

2棟の建物と駅前再整備事業

河辺タウンビルは、物販施設と駐車場からなるAビルと青梅市中央図書館や温浴施設などからなるBビルの2棟により構成されており、同時期に行われた駅前再整備により設置された歩行者用デッキで、JR河辺駅とそれぞれの建物の2階レベルで接続しています。

タウンアイデンティティーを構築する外観デザイン

JR河辺駅北口のランドマーク的な建物となることから、正面性の強い端正な外観デザインを志向しました。2つのビルのファサードに配した正面のガラススクリーンは、AビルとBビルに統一感を与えると共に、それぞれの建物の独自性も表現しました。

Building Data

Location
Ome-shi, Tokyo[ ]
Usage
Large-scale store, library, warm-bath facility, etc.
Construction
SRC, S
Scale
8F
Total Floor Area
40,141m2
Year of Completion
3/2007
Note
Books: 125,000

Aビル:外部の賑わいを映し出すスクリーン

Aビルは「外部の賑わいを映し出すスクリーン」として乳白色のガラススクリーンを配し、周囲の街並みや上空の雲が柔らかに映し出されるファサードとしました。また、ガラススクリーンの背面には梅型のLED照明を取付け、プログラムにより夜間は商業施設として賑やかさを演出しています。

Bビル:内部の賑わいを透かし出すスクリーン

Bビルは「内部の賑わいを透かし出すスクリーン」として透明なガラススクリーンを配し、図書館や温浴施設の賑わいを駅前に透かし出すと共に、高い開放性により建物内部から、遠方に拡がる奥多摩の山並みの眺望が満喫でき、豊かな自然に囲まれた青梅ならではの施設としました。

図書館:メディアストリートを中心に低書架で見通しの良い読書空間

青梅市中央図書館はBビルの2階~4階に配置され、南側に吹き抜けを持つ3層構成となっており、メインエントランス(2階)は歩行者用デッキにより各施設に接続され非常に利便性が高い施設です。収蔵冊数能力が約18万冊、個人閲覧・グループ学習など様々なタイプの閲覧席を約350席備えています。

設計者からの一言 <河辺タウンビル>

生活に密着した「商業施設」、生涯学習拠点の核となる「図書館」、癒しや寛ぎの場として人気の高い「温浴施設」とは、一見関連性が薄い施設と思えますが、各施設の併設による”日常的に充実したひと時を過ごせる複合空間”として相乗効果を期待しています。

設計者からの一言 <青梅市中央図書館>

2008年3月1日に開館した青梅市中央図書館ですが、開館7ヶ月で約35万人の入館者数を超えました。
駅前という好立地もあり1日平均約2,000人の方が入館されており平日でも賑わっております。

Photo:石黒写真研究所