AXS VISION 2030

ビジョン

Purpose

存在意義

Architecture For All

AXSには、創立者・佐藤武夫より受け継がれた、ひとつの言葉があります。

建築はもともと万人のものである。作者の強い個性をあまり主張し過ぎてはいけないと思う。
むしろ控え目に、風土と市民の演ずる舞台の引き立て役であるべきだ。

この哲学は、いまも変わることなく、私たちの心に脈々と受け継がれています。
1945年創立以来、その時々の社会が抱える課題に向き合い、「建築の持つ公共性とはなにか」、常にその本質を考え、建築のあり方を示してきました。
私たちが目指すのは、いたずらに流行を追い求めるのではなく、普遍的な価値をもつ建築・都市・環境を創造していくことです。時代性や地域の風土、歴史、文化、地勢といった文脈を丁寧に読み解き、市民が主役となる「そこにしかない」唯一無二の建築をつくり上げていきます。

Architecture for All

私たちは、「万人のための建築」を起点に、構想力とデザイン力で、人・建築・都市、
そして地球環境へと視野を広げ、関係をつなぎ直し、よりよい未来づくりに挑戦します。

Vision

未来への展望

「共環」とは、人の営み、社会とのつながり、自然の循環が重なり合い、互いに支え合いながら、人・建築・都市・環境のあいだに持続的な公共性を育てていく概念です。

私たちは、建築を自己完結した存在としてではなく、人と人、人と地域、人と社会、そして人と自然をつなぐ公共的な舞台として捉えます。地域の記憶や日々の暮らし、社会の中にある多様な関係、土・緑・水・風といった自然の循環を丁寧に読み解き、それらを新しい関係として編み直すことで、共にめぐり、共に育み、共につながる未来を構想します。
「共環」という言葉は、公共・共創・循環・環境という4つの考え方が相互に支え合い、ひとつの思想として立ちあがって生まれたものです。

公共
社会とつながり、豊かさを育む
共創
違いを楽しみ、共感を育む
循環
あらゆるものを生かし、未来をつくる
環境
地球を考え、明日をひらく

「共環」はこれら4つの視点が重なり合い、共にめぐり、育み、未来へとひらいていく思想となります。
人間にしかできない感性と確かな論理性。その両輪によって、変化する社会と地球環境に応答する力を、私たちは更新し続けます。そして、私たちは「共環」でつながる未来を構想します。

Mission

私たちの使命

  1. 公共│社会とつながり、豊かさを問う

    私たちにとって「公共」とは、公共建築そのものをつくることではありません。人々の暮らしの中に「より良い日常」を生み出し、その価値を長く育み続けることだと考えます。
    しかし、その価値は決して自明のものではありません。「誰にとっての公共なのか」「何を豊かさと呼ぶのか」 ―その問いに唯一の正解はなく、プロジェクトごとに、地域ごとに問い直し、定義しなおしていくべきものです。
    だからこそ私たちは、社会の変化や課題に正面から応答しながら、一人ひとりの経験と創造性を重ね合わせます。
    建築を「完成して終わるもの」ではなく、使われるなかで価値が育っていく「関係の舞台」として捉え、公共の意味を問い続けること。
    創立者・佐藤武夫が遺した「建築はもともと万人のものである」という言葉を、いまの時代に問い直し続けること。それが、私たちの目指す「公共」です。

  2. 共創│違いを楽しみ、共感を育む

    私たちが考える「共創」は、みんなで同じ意見に合わせることではありません。専門性や価値観の「違い」を出発点とし、その違いそのものを創造性の源泉に変えて、より良い答えをともに探していく姿勢です。その実践を支える組織として、私たちは階層型組織とネットワーク型組織の両立(AXS版デュアルシステム)を目指します。階層型組織で建築の価値とガバナンスを確かなものにする一方、ネットワーク型組織で部門や世代を超えた学びと共鳴の場を広げていく。性質の異なる二つの仕組みが相互に作用して響き合い、ひとつのシステムとして機能する組織をつくります。
    そのために私たちはコンフリクトを恐れません。立場や肩書を越えて率直に意見を交わし、安心して異論を出し合える ―そんな建設的な議論の土台をていねいに整えていきます。

  3. 循環│あるものを生かし、ない未来をつくる

    「循環」とは、いまある資産や知恵を起点に、未来へ向けて価値を組み替えていく姿勢です。
    ここでいう「あるもの」は、建物だけではありません。公共建築で培ってきた計画力や普遍的なデザイン、現場で積み重ねた知見、創立者から受け継いだ思想、社内に蓄えられた専門性や文化、そしてこれまで設計でかかわってきた既存ストックや地域資源との関係性―そのすべてが私たちの資産です。
    私たちが「ない未来」として描くのは、次の三つです。
    新築に偏ることなく、改修や再生によって価値を更新し続けること
    公共建築で培った知見を民間や運用の領域まで広げ、公共性そのものを拡張すること
    分野を横断した協働から唯一無二の解を生み、使われ方まで含めて長く価値を提供し続けること
    つくって終わりではなく、めぐらせ、つなぎ直す。それが私たちの「循環」です。

  4. 環境│地球を考え、明日をひらく

    私たちが考える「環境」は、設備や省エネルギーの最適化にとどまるものではありません。人・建築・都市・地球をひとつながりのものとして見つめ直し、地域の課題まで含めたあらゆる関係性を「環境」として捉えることです。
    私たちは空間が生む関係性にも目を向けます。人と人、人と場所の「あいだ」に理解や共感が育まれるように、境界のありかた、居場所、動線、光・音・温熱といった体験の質を丁寧に整えていきます。さらに、大地を介して自然とのあいだに小さな循環を取り戻す「共環域」を、実際の建築のなかに育てていきます。
    AI・DX・環境技術はもちろん、施工者やメーカーの知見も柔軟に取り込み、自然の循環と調和した持続可能な都市と建築の未来を構想してまいります。