伊達市庁舎 旧 保原町役場庁舎

活動が見える透明性の高い環境共生型庁舎をめざして

地域と歩む

南の阿武隈山脈から連なる緑の原風景に対し、透明性と屋上緑化による緑の連続性。北側市街地に対しては情報発信機能を付加し、街づくりの拠点として環境を取り込んだデザインとしました。

市民協働 ~ シルクホール ~

かつての養蚕のまち「保原」をイメージした繭型のシルクホールを市民活動の舞台とし、活動形態に合わせ可変可能な家具を配置しました。365日開放可能なガラス張り空間としています。

環境共生 ~ エコ庁舎 ~

公共施設として市民と共に地球環境や省エネを考える建築として、地下伏流水熱や雨水利用、床冷暖房、自動調光照明、屋上緑化等により従来の同規模庁舎に比べ、光熱水費を約30%削減しました。

施設概要

所在地
福島県伊達市[ ]
用途
町村役場
構造
S、SRC、RC
規模
地上4階
延床面積
7,273m2
竣工
2004年12月

受賞歴

2007年
福島県建築文化賞 優秀賞

多様な市民活動の受け皿として親しみやすい庁舎に

市民に開かれたシルクホール

シルクホールは、市民ワークショップやボランティア活動、各種会議や講演会、税申告会場など様々な利用に対応できる空間としました。空間の仕掛けとして、建築的な機能をもった家具と、自由に利用できる可動家具により人々の活動を促し、サポートを可能にしています。

参加を促す空間やデザイン

議場や市長室、各種会議室を透明感のあるデザインとし、人々の顔が見え、誰もが気軽に参加できる「市民協働」の考え方をデザインに採り入れました。

快適な室内環境を整備し自然環境を考える

県内でも実績がある地下伏流水熱を空調の補助熱源に利用した地熱採熱方式と、OAフロアーを有効に活用した空気式床冷暖房の組み合わせによる、自然の力を活かした人や環境に優しい室内環境計画を行いました。

設計者からの一言

この建物の家具は藤江和子アトリエと共に提案を行いました。建築と同時にデザインされた家具を有効に配置し、建築と家具のコラボレーションにより、新たな空間を創り出しました。

撮影者:アベフォトオフィス