高崎芸術劇場

都市に賑わいある活動を映し出すスクリーン

高崎芸術劇場は、「音楽の街高崎」都市文化を創造・発信する劇場として2019年9月20日に高崎駅東口にオープンしました。

高崎駅東口のこれからの都市の発展の起爆剤となるように、それぞれのホールそのものやスタジオ群、さらには建物内部で行われている活動が前面道路に映し出されるスクリーンとして建物を構成し、賑わいが街にあふれだす構成を意図しています。
特にメインのホールとなる大劇場は栗梅色の色彩の大判テラコッタタイルで街に表出させ、施設全体の印象を創り出すとともに、象徴的なアイストップとなって都市に存在を示す構成にしました。
これは、文化の力で街を活性化していくという、高崎の都市戦略の具現化でもあります。

施設は、様々な音楽や、舞台芸術の公演に対応する2027席の大劇場、講演会・スタンディングのロックコンサート・演劇・能・映画など多様に利用可能なスタジオシアター、本格的な音楽専用ホールとしての412席の音楽ホール、その他9つのスタジオ群からなります。
特にスタジオ群は、都市に開くもう一つのシンボルとして、市民の活動を誘発する形で計画し、文化芸術の活動そのものが都市に映し出され街に広がるような構成を図りました。

施設概要

所在地
群馬県高崎市[ ]
用途
劇場
構造
SRC造
規模
地上8階、地下1階
延床面積
27203.96m2
竣工
2019年6月

受賞歴

2021年
BCS賞
2020年
照明デザイン賞
2020年
グッドデザイン賞

プロジェクトメンバー

多々良 邦弘

  • 1992年入社
  • 東京第1オフィス第2設計室所属
  • 建築意匠:プロポーザルから監理まで担当

多々良 邦弘

  • 1992年入社
  • 東京第1オフィス第2設計室所属
  • 建築意匠:プロポーザルから監理まで担当

プロポーザルから6年を経て完成しました。感動を共有できる施設として市民の皆さんに愛され、街の活性化に寄与するだけでなく、北関東を代表する劇場として演者の皆さんにも何度も公演したいと思っていただけるホールになることを目指しました。

清水 芳昭

  • 1997年入社
  • 東京第1オフィス第2設計室所属
  • 建築意匠:プロポーザルから監理まで担当

清水 芳昭

  • 1997年入社
  • 東京第1オフィス第2設計室所属
  • 建築意匠:プロポーザルから監理まで担当

ガラスカーテンウオールが連なる軽やかなファサードの実現には苦労しましたが、こだわりを持って取り組むことで、活動が表出するスクリーンとなりました。公演だけでなく、市民活動も外部から見えることも施設の大きな特徴だと思います。

小太刀 憲行

  • 2009年入社
  • 東京第1オフィス第1設計室所属
  • 建築意匠:プロポーザルから監理まで担当し、現場常駐を経験

小太刀 憲行

  • 2009年入社
  • 東京第1オフィス第1設計室所属
  • 建築意匠:プロポーザルから監理まで担当し、現場常駐を経験

現場では、図面からでは見えてこない様々な問題に遭遇します。そうした問題を一つひとつ解決していきながら、現場でしかできないデザインのブラッシュアップを進めていくことができたのは、今後の大きな財産になりました。

岡本 晋作

  • 2015年入社
  • 東京第1オフィス第2設計室所属
  • 建築意匠:実施設計から監理まで担当し、現場常駐を経験

岡本 晋作

  • 2015年入社
  • 東京第1オフィス第2設計室所属
  • 建築意匠:実施設計から監理まで担当し、現場常駐を経験

椅子やサインなど、現場でしか取り組めないディテールの検討を進めるにあたっては、設計の現場から施工の現場まで関わり、全体的なコンセプトを踏まえていることが必要です。首尾一貫したデザインを進められたと思います。

赤岩 英和

  • 2009年入社
  • 技術本部 構造設計室所属
  • 建築構造:基本設計から監理まで担当し、現場常駐を経験

赤岩 英和

  • 2009年入社
  • 技術本部 構造設計室所属
  • 建築構造:基本設計から監理まで担当し、現場常駐を経験

ホワイエの無柱空間を実現するためには、構造面からの確実な計画が必須です。現場で実際に鉄骨の組み上げなどを確認しながら、自分の計算と比較していく作業は大変でしたが、計算通りだったときの喜びは何物にも代え難い経験でした。

渡邉 拓

  • 2003年入社
  • 技術本部 環境設計室所属
  • 環境・電気:基本設計

渡邉 拓

  • 2003年入社
  • 技術本部 環境設計室所属
  • 環境・電気:基本設計

劇場のような非日常を体験するタイプの建物では、照明がその成否を握っているといってもよいと考えています。特に今回は街にも活動が見えるという特徴があり、照明で建物をどのように演出するのかに気を配りました。

フォト & プロジェクト詳細