ミライon
誰にでも居場所が見つかるおおらかな図書館
領域のあり方が大きく変容しつつある図書館の一つのプロトタイプとなる提案が、このミライonです。全国で2例目の県と市の合築図書館であることに加え、インターネットで本が買える時代にあって、図書館ならではの本との出会いを演出できる空間の創出に取り組みました。
計画地は多良岳を背景とした大村湾を望む扇状地にあります。自然豊かな環境を中心市街地とつなぎ、まちの流れを引き込む「湾」のような形状を考えました。「湾型のひとつ屋根」が大らかに包み込む空間の下、本と過ごす豊かな場が生まれます。この場所は、1階から4階までつながるひな壇状の「段状ライブラリー」となっており、誰もが思い思いに過ごすことができる空間です。
「ブックカダン(花壇)」と呼ばれるこの閲覧空間は、その名の通り、花々を植え替えるようにキャレルや閲覧室を並べ替えることができます。
そして、各階を横断し独立した動線を持つ管理諸室や閉架書庫のコアは図書館サービスを供給する基地・心臓部と位置づけ、長崎という土地柄にちなみ「ブックドック(船渠)」と名付けました。
「湾型のひとつ屋根」の下、「ブックドック」と「ブックカダン」が融合する空間が、図書館での活動と風景が連続するシームレスな経験を生み出すことを意図しました。