DYNAMIC GROUND

- 多様な活動を繋げる一つのグランドレベル -

都市の3割は道路で占められています。現在、様々な社会実験や交通手段の変化によって道路の使われ方は変わりつつあります。私たちは、道路の使われ方の今後を考察し、東京都心部において道路と周辺建築が一体的になり、様々なアクティビティを誘発する都市環境を提案します。

Background

- 人の空間へと変わる道路の未来 -

世界の多くの都市で、まちなかを、車中心から人中心の空間へと転換することで、人々が集い、憩い、多様な活動を繰り広げられる場へと改変する取組が進められています。

日本でも、国交省が道路政策のビジョン「2040年道路の未来が変わる」を作成し、「ウォーカブル推進法」も成立しました。また、コロナ禍においては感染対策と沿道商業の活性化の観点から道路空間の商業活用が急速に進みました。

さらに、今後、自動運転化が進めば、移動が効率化することで車の交通量が減り、街路が人のための空間として開放される流れが加速します。

道路の役割が変わりつつある現在

出典:2040年、道路の景色が変わる?人々の幸せにつながる道路?

2040年道路の未来

国交省によって出された、「2040年道路の景色が変わる」では、2040年に向けた道路の役割の転換がビジョンとして示されました。

出典:Blueprint for Autonomous Urbanism / NACTO(全米都市交通局協会)

街路の再配分

NACTO(全米都市交通局協会)では、自動運転化社会の到来を見越した、街路空間のデザインや交通戦略が提言されています。

出典:ストリートデザインガイドライン国土交通省HP
街路・連立・新交通:ストリートデザインガイドライン ? 国土交通省 (mlit.go.jp)

ウォーカブル

街なかを人中心に転換する「ウォーカブル政策」が進められています。空間の改善のみならず、経済の活性化なども目指された政策です。

出典:paris to turn champs-elysees into 'extraordinary garden' after 2024 summer olympics

街路空間の転換

世界の多くの国々で、環境改善や人中心の街への回帰を目標とした、公共交通指向型の街路空間の再編プロジェクトが進行中です。

Findings

様々な都市の活動の場となる多機能な道路へ

道路はこれまで移動のための空間で、建物が提供するアクティビティからは切り離されていました。
しかし、車の交通量が減り、役割が多機能化する未来においては、人々が集まり、交流し、多様な活動を繰り広げられる場へと道路の役割は変わります。
そして、沿道の建物と道路が積極的に結びつくことは人々の交流と活動を高めるうえで必要不可欠です。

多様な活動の場へ
「変わる道路」

Mobility
Creative
Green
Neighborhood

自由で多様な
グランドレベルの構築

多様な活動の場へと変わる道路に呼応するように建物のグランドレベルが開放されることで人々の自由な移動を促し、交流をより活発に生み出す将来像を提案します。
一体となったグランドレベルがより自由で多様な人々の活動と交流の場になります。

Our Vision

街路と建物が一体となった豊かなアクティビティの場

「DYNAMIC GROUND」は建物の低層部と街路が一体的に開放する、近い未来の都市の形の一つです。
人のために開かれ、多様なアクティビティが行われるグランドレベルとそれを支える都市構造やモビリティについて考察します。